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NTTドコモが4G周波数の5G転用に慎重な構え。DSSを牽制か

NTTドコモは8月25日に「5Gネットワーク展開戦略」というオンライン記者説明会を開催しました。

NTTドコモとしては、基本的には新たに割り当てられた3.7GHzと4.5GHzで5Gネットワークを構築していくとしました。

実は、総務省の省令改正によって、すでに割り当てられている4G向けの周波数帯でも5Gネットワークを吹いてもいいようになろうとしています。KDDIとソフトバンクは、どうやら4Gネットワークの5G転用を待っていたようで、省令が改正されれば速やかに対応していくようです。彼らはクアルコムとエリクソンが開発する「DSS(ダイナミックスペクトラムシェアリング)」という技術を用いて、4Gの周波数帯に5Gスマホを混在させていくようです。こうすることで、5Gコアネットワークへの移行が促進され、速いタイミングでNSAからNAに切り替えていけるようです。

一方、NTTドコモとしては今のところDSSを導入できないため、省令改正には賛同する立場を表明していますが、正直言って、あまり面白くないようです。そのため、4Gネットワークを5Gスマホに割り当てると、5Gに期待される速度は出ずに「なんちゃって5G」で終わるため、ユーザーに誤解を招く恐れがある。さらには4Gスマホへの速度も遅くなるリスクがあると警告を鳴らしています。

まぁ、単に「他社がDSSを導入して、5Gエリアが広がると、NTTドコモの5Gが見劣りして困る。なので、先制パンチとして牽制しておいた」という感じがしています。

この秋、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの5Gネットワークがどれくらい広がって、どれくらいの速度が出るのか。とても楽しみですね。

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